立退料が一定の相場内に収まる理由

立退料はゼロの場合も、数億円の場合もありえます。どんな物件であろうと「10億円でも引越さない」という人を立退かせるには高額にならざるを得ません。ただ、実際に10億円などと言い張っても立退料が高額になる訳ではないです。

裁判で合理的な金額が示されるからです。裁判は年単位でかかるので、どうしても早めに立退いてもらう必要がある場合の立退料は高額になるでしょう。

ワンルームからの立退きの場合、家賃1ヶ月分の立退料で立退こうと思うでしょうか?10ヶ月分の立退料では?100ヶ月分では?

立退く必要が無いのに立退いてもらう場合は損失の補償が必要でしょう。立退きの不利益を補償する金銭を立退料と言います。判例を調べると、引越先の家賃5ヶ月分程度プラスアルファが示されています。(参考)5ヶ月の内訳は、敷金・礼金・先家賃・仲介手数料・引越費用です。

判例で示されている家賃5ヶ月分のみを根拠に立退料の相場を判断するのは危険です。判例では様々な角度から合理的な立退料を示しています。家賃5ヶ月分というのは、合理的な立退料の根拠の1例として示されているに過ぎません。

立退料がなんとも言えないのは個別の物件で合理的な立退料が異なり、一律の対応が出来ないからです。ただし、1物件に対象を限れば判例で示された計算方法により誰でも立退料の相場を示すことが出来るでしょう。もちろん、不確定な部分があるためキッチリした金額にはなりませんが、ある程度の幅をもった立退料の相場は示すことができます。たとえば、引越先の家賃が元の家賃の2倍というと合理的とは言いにくいでしょう。一方、全く同じ物件はないわけで、どこかに妥協は必ず出るでしょう。その分、2割3割高めの新家賃を想定することは合理的と言えるでしょう。

判例で示された計算方法から立退料の相場を計算できる。